居酒屋天狗には、どこかにお客さま来店予測センサーみたいなものが仕掛けてあって、お店に入ろうかなと思うと入り口のドアが中からさっと開き、いらっしゃいませの掛け声とともに満面笑顔の店員さんが飛び出してくる
おー、びっくりしたぁ
これ、いったいどうなってんだと思いながらも気が付くと、「あ、禁煙席、空いてますか」などと応えてしまうのであった
いちどでいいから店員さんから気づかれずに店内に入ってみたいものである
うわっ、いつの間に！？
みたいなね
それとは逆にとあるクリーニング屋さんの店員さんは、いつ行っても携帯の操作に夢中でこちらに気が付かないのである
このひと、いったいどうなってんだと思うくらい、いつもいつもなのだ
おまけにしばらくしてお客さんの気配を感じ取ったその店員さんは、「あっ、お客さんだ」っていうセリフをもれなく小声でつぶやいてからカウンターに向き直ったりもするのである
いつかカウンターのこっち側からそーっと手を伸ばし、レジの両替ボタンをいきなりガチャーンと押して驚かせてみようかと思っているのだが、実行の予定はまだありません
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