三菱GTO! カーエアコン修理は海を越えて!?
おかげさまでご遠方からの修理依頼をいただくことの多い当社ですが、こちらのGTOは過去最も遠くからのご入庫です
くるまの電機やさんこと株式会社小國電機工業所は埼玉県のさいたま市という場所にあります
GTOは陸送で運び込まれたのですが、オーナーさまのお住まいはなんと鹿児島県霧島市
カーナビでルート検索をしたところ、走行距離で1,350km
所要時間はおよそ17時間
うわー、遠いなぁー、時間が掛かるなぁー
仕事とはいえローダーの運転手さんも大変だなぁー
と思いつつ、着目したのは走行距離の1,350kmのうち一般道の走行距離はわずか10kmあまりだということ
へぇ、武蔵浦和から霧島の中心地まで、ほぼ高速道路で行けるんだ
頑張れば運転できるかも
いやできないか
あらためて我が国日本のモータリゼーションの拡充度を思い知る今日
その道を 行けばわかるさ ゆめのくに
話しのテーマがそれた気がしますが、GTOのエアコン修理作業です
三菱 GTO
E-Z16A
平成3年登録のお車です
中古車として購入した当初からエアコンが効かなかったというGTO
販売会社さんの同意を得て、鹿児島から埼玉まで運ばれてきました
納車間もないタイミングでエアコン不調が分かったのが不幸中の幸いかと
夏場であればすぐにエアコンが冷えないのに気が付きますが、冬時期に車に乗り始めるとしばらくはエアコン故障に気が付かないこともあります
真夏になってトラブルが発生してもすでに時は遅し、保証の対象外となってしまうなどということも
圧縮不良が発生していたコンプレッサー
既に三菱自動車からは部品としての供給はストップ
もちろんディーラーさんや部品商社にも在庫はありません
修理したくてもパーツがない、そんなGTOオーナーさまのご依頼に応えるべく、あの手この手で対応している次第です
コンプレッサーはリビルト品があればリビルト品、リビルトがなければ現品修理を実施します
内部燃焼(ロック)での熱損失さえなければ、コアのみを流用しながら消耗部品を取り換えてのリメイクが可能と考えています
現品から新規にコンプレッサーを製作しても、当時の純正新品コンプレッサーより低価格で対応できるケースもあり、GTO以外の各メーカー車種でも同様の修理を数多く実施しております
ガス漏れが発生しているエアコンホース
高圧ホース,低圧ホースともに経年劣化で樹脂パーツが硬化収縮
ジョイント部にすき間ができ、そこから冷媒がにじみ出てしまっています
エアコンホースもコンプレッサーと同じく製品廃止
ただ、こちらは比較的簡単に新品ホースが製作できます
現品さえあればそれをトレースし、あたらしい耐圧ホースを加工しながら同じディティールの高圧ホースと低圧ホースを作ってしまいます
ただこちらは当時の純正ホースより少しお値段が張るかも
メーカーでの大量生産VSオーダーメイドですからね
この点はご容赦を
そしてもう一点
オーナさまがお困りになっていたのがエアコンコントローラーの故障
エアコンの操作自体はできるのですが液晶が壊れてしまい非表示に
オートエアコンが何度に設定されているのか、内気なのか外気なのか、はたまたエアコンがONなのかOFFなのか、それすらまったくわからない状態です
これは当社でも手に負えず、専門の機械メンテナンス業者へ外注修理依頼
復活を切に願います
部品交換後はガスチャージ
旧ガスのR12冷媒を充填し、エアコン修理は完了です
このクーラーガスそのものも、いまや入手困難品かもしれません
GTOのエアコン修理作業、本日も無事に終了
充分に動作確認をしたうえで、再度陸送業者さまにお車を引き渡し、霧島までの旅が始まります
どうか無事に届きますように
どうか問題なく運用できますように
そうそう、表示不良となっていた液晶ですが、無事に直りました
ドット落ちもなく、まるで新品かのような美しいディスプレイ
自社ではエアコン修理などを随時実施していますが、他社さまのこんな見事な修理を見るにつけ、思わずうっとりしてしまいます
ありがたや
今後も喜びの連鎖を広げていければなどと思う皐月でございます
この記事を書いたのは…
株式会社小國電機工業所
さいたま市南区内谷7-6-22
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